友人らと共にコースを回り、プレーする猪狩侖子さん(手前)=出雲市美野町、島根ゴルフ倶楽部
友人らと共にコースを回り、プレーする猪狩侖子さん(手前)=出雲市美野町、島根ゴルフ倶楽部

 来年4月に卒寿を迎える女性ゴルファーがいる。松江市比津町の猪狩侖(みち)子(こ)さん(89)。60歳でクラブを握って以来、ゴルフに夢中になり、今もスコアは100を超えない。「体が動く限りは一生現役」と、ティーグラウンドに立つ。

 北海道室蘭市生まれの猪狩さんは、24歳で国家公務員の夫と結婚。専業主婦となり、一人娘を育てた。亭主関白だった夫を献身的に支え、家から出ることはほとんどなかった。

 転機は夫の退職。何かしたいと考えていたところ、弟に誘われたのがゴルフだった。渋る夫を説得し、プロが教える教室で基本を習得。当時住んでいた千葉県内や近隣の名門コースで経験を積んだ。

 練習すれば連動してスコアが伸びた。持ち前の運動神経の良さもあり、プレーを始めて6年後、埼玉県内のプロアマ大会でスコア86を出し、周囲を驚かせた。

 10年前に夫に先立たれ、娘夫婦が住む松江に移住。ゴルフ熱が冷めることはなく、2017年に最寄りのゴルフ場が閉業するまで、週に2、3回はコースに出た。今は週1回、友人とラウンドを楽しむ。

 2、3年前まで200近く飛んだドライバーの飛距離は、少し落ちたものの今でも150~180ヤード。周囲から「フォームがきれい」と褒められる。「ゴルフは60歳からの私を輝かせてくれた」と猪狩さん。カラフルなゴルフウエアに身を包み、セカンドライフを満喫している。

 (広木優弥)