実戦練習で指導する岡沢セオン選手(中央)=米子市久米町、シュガーナックルボクシングジム米子店
実戦練習で指導する岡沢セオン選手(中央)=米子市久米町、シュガーナックルボクシングジム米子店

 【米子】ボクシングの男子世界選手権で日本勢初優勝の快挙を成し遂げたウエルター級の岡沢セオン選手(INSPA)が10日、米子市内のジムで鳥取県内選手を指導した。競技力向上につなげる県事業の一環で招かれ、技術の習得に加え、挑戦する姿勢や楽しむ心の大切さを説いた。

 鹿児島県鹿屋市の拠点ジムで教えを受ける荒竹俊也会長(47)と共に来県。東京五輪ボクシング女子フェザー級金メダリストの入江聖奈選手らを輩出したシュガーナックルボクシングジム米子店(米子市久米町)で中学生らを指導した。

 体幹トレーニングやシャドーボクシングなど、荒竹会長が指示したメニューごとに、要点を身ぶり手ぶりも交えて伝えた。実戦練習では「今のワンツーはいいよ」などと鼓舞した。

 2度目の来県という岡沢選手は「子どもたちは真っすぐで吸収が早く、うらやましい。ボクシングを楽しみ、チャレンジし続けてほしい」とエールを送った。

 小学生時に全国大会で優勝した後藤ケ丘中学校2年の作野辰嘉さん(14)は「相手に反応するために考えて動く大切さをあらためて学んだ。新しい発見もあり、全国大会出場に生かす」と意欲を高めた。

 岡沢選手らは12日まで米子、境港両市で県内選手や指導者に教える。

      (田淵浩平)