2011年3月14日午前に東京電力福島第1原発の3号機原子炉建屋で水素爆発が起きると、2号機は一気に不穏な展開を見せる。この爆発で2号機への注水用に準備していた消防車やホースが破損した。午後1時25分には、動いていた原子炉隔離時冷却系(RCIC)が停止し、メルトダウン(炉心溶融)へのカウントダウンが始まった。

 夕刻、所長の吉田昌郎が首相補佐官の細野豪志に電話で「水が入らない...