県内の高校でテレビゲームの腕前を競うeスポーツ部が生まれる中、開星中学・高校(松江市西津田9丁目)に県内では珍しい「ボードゲーム同好会」が発足した。相手の考えを読んで先手を打つ論理的思考やコミュニケーション能力の養成にうってつけだと、駒やカードを手に卓やゲーム盤を囲むアナログゲームに着目した。練習試合や大会ができるよう県内他校への広がりを心待ちにする。 (中島諒) 今年4月、ボードゲーム愛好家という同好会顧問の田中薫教諭(47)の発案で創設された。部員は中学、高校の約20人で大半が兼部。校内の一室に、放課後や休日に自然と集まっては思い思いに興じる。
現在、田中教諭が選んだ14種のゲームを用意。無人島を開拓する入植者となり繁栄を目指す「カタン」、お化けの駒を取り合う「ガイスター」といった対戦ゲームに加え、他のプレーヤと役割分担して感染症の世界的流行を阻止する「パンデミック」など協力が求められるゲームもある。
田中教諭は、論理的思考やコミュニケーション能力を育むほか「面と向かって卓を囲むことで、他人とのつながりも深くなる」と太鼓判を押す。
部活動に位置づけるのは県内の高校で唯一とみられるが、全国ではボードゲームに取り組む部は多く、選手権大会開催など競技としても徐々に注目が高まっている。
小原圭嵩部長(18)=高等部3年=は「顔を見ながら対戦できるのがボードゲームの一番の魅力だと思う。今後は他校の生徒とも一緒に楽しんでみたい」と楽しげに話した。