人工知能(AI)搭載のスピーカーで百人一首をランダム(無作為)に読み上げる無料アプリを、ソフト開発などを手掛ける八雲ソフトウエア(松江市朝日町)が開発した。読み手なしで気軽に対戦や練習ができ、年末年始のだんらんに活用できそうだ。 (増田枝里子)
アプリ「Enjoy(エンジョイ)!百人一首」は、「エンジョイ百人一首を開いて」との呼び掛けにスピーカーが反応し、AIが自動再生。一時停止の指示をしない限り連続して再生できる。
女性の声で上の句を1回、下の句を2回読み上げた後、2~3秒の間があり、次の首に移る。連続再生で約40分。
米インターネット通販大手アマゾン・コムが展開する「アレクサ」を搭載したスピーカーやスマートフォン、タブレットなどの端末で利用できる。
競技かるたの世界では、ランダム再生で練習するには4万円ほどする「読み上げ専用機」が必要だった。他社のアプリは、ランダム再生ができなかったり、一首読み上げるたびに「次」などと指示をする必要があったりしたため、今夏から開発に着手し、10月下旬に公開した。
子ども向けに20首ずつの五つに分けて練習できる「五色百人一首」のアプリも開発。担当した内田恵梨子さんは「百人一首を覚える宿題での活用や家族だんらんの時間をつくるきっかけになればいい」と期待する。