【津和野】JR山口線の臨時列車「SLクリスマス号」が25日、新山口(山口市)-津和野駅(島根県津和野町後田)間で運行した。津和野駅前に展示されている蒸気機関車のライトアップ撮影会もあり、多くの鉄道ファンが冬の一日を楽しんだ。クリスマス号は26日も運行する。
山口線の観光列車・SLやまぐち号の今シーズンの運転は19日で終了したが、クリスマスに合わせて、「デゴイチ」の愛称で親しまれるD51形蒸気機関車が客車をけん引して走行。白色の特製ヘッドマークを掲げ、沿線に白煙をたなびかせながら走った。
津和野町中座の撮影地では、約40人の鉄道ファンがデゴイチの雄姿をカメラに収めた。三重県伊勢市の川井一彦さん(67)は「上り坂を力走する姿と迫力ある煙が魅力。26日は雪との組み合わせを期待している」と笑顔を見せた。
津和野駅前であった「D51-194号機」の夜間撮影会は、現役時代を再現しようとヘッドライトの点灯のほか、スモークマシンによる煙の演出を行い、観光客がカメラやスマートフォンを向けた。
山口線沿線住民やSL愛好家でつくる「SLやまぐち地域振興会」が津和野町観光協会と共同で企画。振興会の吉永昂弘事務局長(32)=静岡県沼津市=は、「ただのモニュメントとして終わらせず、一台の蒸気機関車として多くの人に見てほしい」と話した。撮影会は来年1月1日もある。
(石倉俊直)