日本三美人の湯として知られる湯の川温泉街にある「温泉宿・松園」の特別宿泊棟は、古代出雲の雰囲気が楽しめる。
大量の銅剣が出土した荒神谷遺跡(斐川町神庭)の発掘をきっかけに、宮殿を表現した「健部(たけるべ)の郷の宮処(みやど)」と、高床式倉庫をイメージした「宇夜都弁(うやつべ)」を順次オープンした。
「健部」は、関西で出土した家屋文鏡(もんきょう)に描かれた宮殿を参考に建設。内部は現代風で8畳2間の和室と10畳のバルコニーを備える。
出雲国風土記で近くの山に降りたとされる女神ウヤツベノミコトにちなんだ「宇夜都弁」は、大人2人用の洋室が隠れ家的な雰囲気だ。
2021年5月には瞑想(めいそう)専用の建物「瞑亭(めいてい)」がオープン。貫頭衣を着て味わう古代食のコース料理もあり、個性的な体験を求めて県外者が多く訪れる。
北脇豊史代表(71)は「かやぶき屋根と木材をそのまま使った建築の表現を楽しんで」と呼び掛ける。
健部が1泊4万4千円、宇夜都弁が3万3千円。 (井上雅子)






出雲湯の川松園
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