松江市出身の俳優糸川耀士郎さん(27)が初の写真集「眩耀(げんよう)」を刊行した。古里の島根でオールロケ。思い出の地を巡って自分を見つめ直す、ドキュメンタリー要素も含んだ一冊に仕上げた。
ミュージカル「刀剣乱舞」シリーズの浦島虎徹役など「2・5次元俳優」として人気作で次々と活躍。4日まで東京・品川クラブeXで上演した韓国発のミュージカル「INTERVIEW(インタビュー)~お願い、誰か僕を助けて~」では松本利夫(EXILE)らと共演した。
「写真集を出せたら、ファーストは島根で撮りたい」という思いが実現。母校の松江市立湖北中学校では、バスケットボール部時代に走り回った体育館で撮影し、「使っていたボールも体育館も全然変わっていなくて、思い出がよみがえってきた」としみじみと語る。出雲大社(出雲市)に参拝して近くで出雲そばを食べたほか、松江フォーゲルパーク(松江市)や水族館アクアス(浜田市・江津市)などを3日間かけて巡った。
古里を満喫する素顔だけでなく、ホテルでのショットや大雨の中で葛藤をあらわにした姿など、表現者としての魅力も詰め込んだ。インタビューでは幼少期の写真と共にこれまでの人生を振り返った。
今回のロケで唯一初めて訪れたのが大田市の世界遺産・石見銀山遺跡。「町並みを見て、こんなすてきな場所があったんだ」という発見もあった。「疲れを癒やす島根の魅力に触れた。仕事で訪れることができて地元に少しでも恩返しできたかな」とほほ笑んだ。
写真集は東京ニュース通信社、3300円。5月5、8の両日には、東京都内で発売記念イベントを実施する。詳細は同社ホームページへ。
(鹿島波子)