穏やかな童顔をのせた身長154センチのその体は、ふんわりとした印象からはうかがい知れない怒りで満ちている。

 琉球大大学院教授の上間陽子(49)は、教育社会学者として夜の街で働く10~20代の女性、多くが子どもを持って一人で子育てをしている女性たちの聞き取りを、10年近く続けてきた。彼女たちは暴力にさらされて育ち、生き延びるための手段として、風俗の仕事に就いていた。

 調査の...