楫野弘和市長に菓子を手渡す内藤陽子代表(右)=大田市大田町、市役所
楫野弘和市長に菓子を手渡す内藤陽子代表(右)=大田市大田町、市役所

 世界遺産・石見銀山遺跡の中心部近くに「道の駅ごいせ仁摩」(大田市仁摩町大国)が29日にオープンするのに合わせ、開業記念式典出席者への記念品にしてもらおうと、地元の震湯(しんゆ)カフェ内蔵丞(くらのじょう)(大田市温泉津町温泉津)が28日、銀山の歴史をモチーフとした新作の洋菓子「銀山縁起物語」100箱(1箱4個入り)を大田市に寄贈した。

 こしたサツマイモと梅の実を合わせ、バター、卵黄を加えて焼いた。江戸時代の大森代官・井戸平左衛門がサツマイモ栽培を奨励し住民を飢饉(ききん)から救った歴史や、銀山の鉱員が絹の布地のマスクに梅肉を塗り、採掘時に粉じんを防いだ逸話をヒントとした。昨年末に売り始め、銀山中心部の観光案内所などで買える。

 市役所を訪れたカフェの内藤陽子代表が「菓子を通じて銀山の歴史も知ってほしい」と狙いを説き、楫野弘和市長に菓子と目録を手渡した。新型コロナウイルスの影響で式典は規模を縮小し、市は欠席者には菓子を発送する。

 ごいせ仁摩は山陰道仁摩・石見銀山インターチェンジ出入り口付近に市が整備。銀山中心部まで車で約7分。
      (錦織拓郎)