鳥取県内の感染状況について説明する平井伸治知事=鳥取県庁
鳥取県内の感染状況について説明する平井伸治知事=鳥取県庁

 新型コロナウイルスの感染者が鳥取県内で急拡大する中、平井伸治知事は28日、現時点で国に対し「まん延防止等重点措置」の適用を要請する考えがないことを表明した。重点措置では飲食店の営業時間短縮などの対策にとどまり、県内の感染者数を押し上げる学校や保育施設でのまん延防止には不十分と判断。保健所業務をサポートする特命チームを立ち上げ、感染者が出た学校などに派遣し、封じ込めに全力を尽くす。同日、県は1日当たりで過去最多となる196人の感染を発表した。

 鳥取県によると、県内で発生したクラスター(感染者集団)は、デルタ株が中心だった昨年の第5波は17件で、47%の8件が飲食店関連。一方、オミクロン株による第6波では26日までに18件が確認され、このうち55%の10件が学校や保育施設関連だった。

 平井知事は、重点措置は飲食店対策以外の効果が薄いとの認識で「国全体のムードとして、飲食店対策さえやっておけばいいとするから、肝心の学校や保育所での対策がうまく動いていない」と指摘。同日発足した特命チームは、保育施設や児童クラブ、小中高校、重症化リスクのある高齢者福祉施設などで感染者が確認されると、施設と保健所の間に入り、検査対象者のリスト作成、検体採取の調整、臨時休業判断の助言などを担当する。疫学調査や、検査対象者の選別は保健所が対応する。

 平井知事はオミクロン株の感染拡大の速度が速いとして「保健所で全てをやると手が回らなくなり、感染が広がる。阻止するために初動で動く」と意図を説明した。

 コロナの影響を受けた事業者への支援については、追加策を検討する考えを示した。全事業者が対象となる国の「事業復活支援金」の申請受付が31日に始まることも説明し、活用を求めた。
      (藤井俊行)