新型コロナウイルスの感染拡大で部分休校していた浜田市など島根県内7市町の公立小中学校と高校が、1日に全学年で授業を再開する。県内で1月は過去最多の2427人(30日時点)の感染を確認した一方、部分休校した下旬以降は減少傾向で、県は「一定の効果があった」とみる。予定通り31日の期限で終えるが、鳥取や広島など隣県では拡大傾向が続いており、学校現場での再拡大防止へ、県や市町が注意を呼び掛けている。
学校現場でクラスター(感染者集団)が相次いで確認されたことを受けた部分休校は、益田、大田の2市で21日、浜田、出雲、江津、邑南、美郷の3市2町で22日に、それぞれ始まった。受験を控えた中学、高校の3年生を対象外とするなど、学年を限定した。
20日に過去最多の190人を記録した県内の感染者数は、部分休校以降減少傾向となり、26日に11日ぶりに100人台を割り込み、28日以降は50~60人台で推移している。
休校により学校現場での広がりが抑えられたとみられる一方、再開により子どもたちの接触機会の増加は避けられない。
各市町は31日までに学校側にマスク着用や手指消毒など拡大防止策の再徹底を通知。中学校の部活動は出雲、大田、益田3市と美郷町は当面は中止し、浜田、江津両市は平日1時間半、休日2時間以内に短縮する。邑南町は他校との練習試合や合同練習を禁止とした。
県感染症対策室の田原研司室長は「隣県の状況を踏まえると、島根で再び増加しないとも限らない。接触機会が増える学校現場では、予防の徹底が重要で、市町とも連携して啓発に取り組む」と述べた。
(佐々木一全)