北京冬季五輪が開幕して初の週末を迎えた5日、山陰両県のスキー場では、地元客らがウインタースポーツを楽しんだ。新型コロナウイルスの感染拡大で団体客のキャンセルが相次ぐ一方、積雪に恵まれたゲレンデを目当てに個人客が増えたスキー場もあり、関係者は”五輪効果”に期待を寄せる。
西日本最大級のスキー場・だいせんホワイトリゾート(鳥取県大山町大山)は5日午前の積雪が170センチに達した。日中も氷点下の冷え込みで週末としては人出が少なかったが、家族4人で訪れた大阪府豊中市の会社員藤田泰史さん(39)は「密を避け、子どもが思い切りスノーボードをできる」と笑顔を見せた。
2021年12月21日の営業開始以降、雪不足はない半面、隣の島根、岡山両県は、まん延防止等重点措置が適用中で入り込みは減少。修学旅行で訪れる予定だった広島県や四国を含む10校以上が予約を取り消し、来場者数は前年同期比で1~2割の落ち込みという。
冬季五輪期間に合わせて1万枚限定で、次回来場時のリフト料金半額割引券を配布。営業係の尾関雅大課長は「ウインタースポーツへの注目が来場につながってほしい」と願った。
一方、琴引フォレストパークスキー場(島根県飯南町佐見)は22年1月末現在の入り込み客が、前年同月比で千人増の1万7千人。1月上旬以降は安定した積雪があり、若者やシニアの個人客が団体客の減少を補った。指定管理者・飯南トータルサポート(飯南町上赤名)の福岡一樹マネジャーは「天然雪を生かして利用を促す」と話し、最終的には昨季よりやや多い2万4千~2万5千人の来場を見込む。
両県ではこのほか、瑞穂ハイランドスキー場(島根県邑南町市木)や三井野原スキー場(同県奥出雲町八川)、鏡ケ成スキー場(鳥取県江府町御机)、わかさ氷ノ山スキー場(同県若桜町)が営業している。 (田淵浩平、清山遼太)













