色鮮やかなチューリップ畑を散策する見物客=安来市伯太町東母里
色鮮やかなチューリップ畑を散策する見物客=安来市伯太町東母里

 チューリップの名所として知られる安来市伯太町で、赤や黄、ピンク、紫といった色とりどりの花が見頃を迎えた。花畑には約60万本が咲き誇り、来週半ばまで楽しめるという。

 同町東母里の市役所伯太庁舎周辺では毎年、地元生産者やNPO法人などが田植え前の田んぼを利用してチューリップを栽培。今年は約2ヘクタールにピンクの「バンエイク」や黄色の「ゴールデンオックスフォード」、白色の「白雪姫」など約120種類を植えた。

 訪れた人たちは花畑を散策したり、風車小屋風の浄水施設をバックに記念撮影したりして春の訪れを楽しんでいる。新型コロナウイルスの影響で、恒例の「はくたチューリップ祭」は中止となったが、花の直売は実施している。

 生産者らでつくる「はくたチューリップ祭振興会」の寺田禎会長(63)は「コロナ禍で気分が沈みがちな中、きれいな花を見て穏やかな気持ちになってもらいたい」と願った。(渡部豪)