12年ぶりの三つどもえの戦いとなった出雲市長選が10日、最終日を迎えた。届け出順に、川光秀昭候補(62)、小豆沢貴洋候補(46)、飯塚俊之候補(55)=自民、公明推薦=の無所属新人3人が、政策や理念を訴えながら市内各地を回り、最後のお願いに声をからした。 (三原教史、月森かな子、松本直也)

 川光候補は市中心部を選挙カーで走りながら新市立体育館整備事業の再検討や子ども医療費の無償化などを主張。午後6時半から同市大社町修理免の事務所前で臨んだ最終演説で25人に対して「体育館整備の予算を新型コロナ対策に回さないといけない。皆さんの力で市民に優しい政治に変えよう」と呼び掛けた。

 小豆沢候補は旧出雲市内を重点的に回り、人口減少対策に取り組み、市民一人一人のための公共サービスを実現すると強調。最後は支持者と中心商店街を練り歩いた後、午後7時半から同市今市町の噴水広場に約150人を集め「出雲を夢と希望、子どもたちの笑顔でいっぱいにし、次の世代へつなぐ」と力を込めた。

 飯塚候補は新型コロナウイルス感染症の医療体制の整備や中山間地域対策の強化、脱炭素社会を実現すると強調。午後6時40分から同市今市町のJAしまね出雲地区本部前で行った最終演説で約700人を前に「オール出雲の市長として市政を前へ、前へと進めていくことをお約束する」と声を張り上げた。