<短歌>

 ◇歌林短歌会(松江市)

生り生りて梢のしなふ夏みかん新雪かむり顔を覗かす 西  基宜

吹き上げる波は氷柱と様を変え宍道湖畔をがっしり守る 木下みゆき

世界中コロナ禍に遭い我らみな歴史に残る時を生きおり 大西 俊江

弓ヶ浜の細き松の木雪に負け折れたる幹の白さの侘し 志谷 隆子

残雪の甍の上の雲間より時おり零るる春の光芒 須田 芳子

ふしぎなる音して頭上見上ぐ...