任期満了に伴う倉吉市長選が27日に投開票される。届け出順にいずれも無所属新人で、元鳥取県職員の広田一恭候補(63)=自民、立憲民主、公明推薦=と、元県議の村田実候補(84)が、最終盤で舌戦を繰り広げている。

 広田候補は新型コロナウイルス禍で沈んだ地域経済の回復を目指すと強調。観光振興や子育て支援、過疎地域に指定された関金町地域の振興を訴える。26日は市内全域を回り、午後7時45分ごろから同市上井町1丁目の選挙事務所前で打ち上げる。

 村田候補は市議2期、県議7期の経験をアピール。市内に開館予定の県立美術館と歴史的な町並みを生かした観光振興、Uターン施策推進などを主張する。ウグイス嬢はおらず、自らマイクを握り声を張り上げる。26日は旧市内を中心に回り、遊説を締めくくる。

 同市議会(定数17)の欠員1人の再選挙も27日投開票。無所属新人2人が選挙戦を展開している。

 投票は27日午前7時から午後8時まで、22カ所で実施。同9時から同市葵町の市営体育センターで開票し、市長選は同10時半ごろに結果が判明する見通し。

 19日現在の選挙人名簿登録者数は3万8405人(男1万7889人、女2万516人)。

 (福間崇広)

 

◇倉吉市長選立候補者(届け出順、敬称略)

▽広田一恭(ひろた・かずやす) 63歳、無新

 元鳥取県職員。1986年に県庁入りし生活環境部長、中部総合事務所長などを歴任。退職後2019年6月から2年半、県環境管理事業センター理事長。上井。上智大理工学部卒

▽村田実(むらた・みのる) 84歳、無新

 元鳥取県議。倉吉市議を経て1979年の県議選倉吉市選挙区で初当選し通算7回当選。県議会議長も務めた。2011、15、19年の県議選では落選。福守町。倉吉農高卒