13日告示の鳥取県大山町長選で無投票再選を決めた無所属現職の竹口大紀氏(39)。同町西坪の事務所前での報告会で、支持者40人を前に「町外から人を呼び込める町づくりを進めたい」と定住対策の継続を強調した。
初当選の直後、国に先駆けて3歳以上の保育料を無料とした。小中学生の給食費の半額補助、高校生の通学定期券の費用助成も打ち出した。
町外者が町内に家を建てると100万円を支援する制度も新設。就任2年目の2018年度には転入者が441人を数え、転出者を17人上回る社会増をもたらした。転入者の4割は隣の米子市民で、報告会では「人口減少対策の結果が出てきている」と実績をアピールした。
ただ19年度はわずかながら社会減に後戻りし、成果は道半ば。隣接自治体からの転入をあてにしては圏域の発展につながらない上に、施策を充実させると財政悪化を招く懸念も指摘されている。
2期目は財政規律を守りながら、U・Iターン促進など新たな取り組みが求められる。竹口氏は「豊かな自然を抱える町の魅力発信に力を入れる」と、国立公園・大山を生かしたまちづくりへの決意を述べた。(柴田広大)