丸山達也知事(資料)
丸山達也知事(資料)

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、島根県の丸山達也知事が20日、4月末からの大型連休中に、帰省を含む県境をまたぐ不要不急の移動を自粛するよう、県民に要請した。
 丸山知事は会見で、感染力が強いとされるオミクロン株の亜種「BA・2」への置き換わりが進めば、県内の医療提供体制への負荷が増す可能性を指摘。帰省や旅行による移動の活発化を懸念し、仕事や通勤、通学、婚礼、葬儀などを除き、都道府県をまたぐ移動を控えるよう求めた。
 県立学校の部活動については4月29日~5月8日に限り、感染対策を徹底した上で学校長が容認すれば、県外校との練習試合を認める。大型連休は多くの学校で強化期間と位置づけられており、大会結果が生徒の進路に関わるため、不要不急の移動には当たらないと判断した。
 政府は全国的な感染が現在の状況のまま続けば、大型連休で移動自粛を呼びかけるなどの制限を求めない考えを示している。これに対し丸山知事は「(都市部では)重症化リスクがない人は気にせず飲酒すればよいという雰囲気があるが、島根県民はそういうメンタリティ(心的状態)にはない。感染者をゼロにはできなくとも、今より低い水準で抑えて安心してもらえる環境をつくるしかない」と述べ、理解を求めた。
     (佐々木一全)