第一章 発端の夏(二十三)

「もし、俺たちの考えてる通りだとしたら」と、秋山が湯飲みを片手に身を乗り出した。

「最大の謎は玄さんだよね。ただの善意っていうには、なんかちょっといい人過ぎると...