椅子用クッションの試作品
椅子用クッションの試作品
商品化の打ち合わせをする浅尾繊維工業の浅尾大介社長(左)とキャンバスの元広惇代表(左から2人目)ら=出雲市常松町、浅尾繊維工業
商品化の打ち合わせをする浅尾繊維工業の浅尾大介社長(左)とキャンバスの元広惇代表(左から2人目)ら=出雲市常松町、浅尾繊維工業
椅子用クッションの試作品 商品化の打ち合わせをする浅尾繊維工業の浅尾大介社長(左)とキャンバスの元広惇代表(左から2人目)ら=出雲市常松町、浅尾繊維工業

 健康経営を支援するベンチャーのCanvas(キャンバス、松江市北陵町)と老舗寝具メーカーの浅尾繊維工業(出雲市常松町)が、体への負担を軽減する椅子用クッションを共同開発している。在宅勤務の浸透で仕事中に座る時間が増える中、異業種の知見を持ち寄り、業務環境に起因する腰痛や首の痛みといった「職業病」の防止と緩和に挑む。

 キャンバスは2021年、職業病の予防指導などヘルスケアサービスの会社として、作業療法士2人が設立した。浅尾繊維工業は創業145年の歴史を持ち、自社製品のほか、相手先ブランドによる生産(OEM)といった少量多品種の展開を強みとする。

 快適な労働環境と、睡眠環境をそれぞれ追求する両社が「健康で社会を良くしたい」との理念で一致。新型コロナウイルス禍でオンライン化が進み、移動が減った分、着座での作業が続くオフィスワーカーの働き方に着目した。

 素材は浅尾繊維工業が自社マットレスに採用する東洋紡(大阪市)の高反発材を採用。座骨にかかる圧を分散させ、骨盤を立たせて正しい姿勢に導くという。通気性がよく、長時間の使用による蒸れも防ぐ。

 開発は最終段階に入り、価格は約1万円を想定する。6月にクラウドファンディングサイト「Makuake(マクアケ)」で資金を集める返礼品にした上で、販路や量産化を検討する。

 キャンバスの元広惇代表は「働き方だけでなく働く環境も見直すタイミングに、一石を投じる商品になる」と期待し、浅尾繊維工業の浅尾大介社長は「商品を通じて寝具への興味、会社の認知度アップにつながればうれしい」と話した。

 (大迫由佳理)