彼女は夢を見た。

 ファストフードチェーンの「マクドナルド」で食事をする夢だ。チキンサンドとフライドポテトが机の上に並ぶ。どちらも彼女の大好物だった。

 ただそれだけのことが、よほどうれしかったのだろう。余韻が消えないうちに、彼女は手紙を書いた。夢に映った光景をたどたどしい日本語でつづり、便箋の余白に絵を添えた。そこには花びらで縁取られ...