墨の濃淡を生かした作品を鑑賞する来場者=益田市有明町、島根県芸術文化センター・グラントワ
墨の濃淡を生かした作品を鑑賞する来場者=益田市有明町、島根県芸術文化センター・グラントワ

 【益田】益田市、島根県津和野町の書道愛好者でつくる島根県独立書人団益田支部の書展が2日、同市有明町の県芸術文化センター・グラントワで始まった。「翔」「恩」などの力強い「大字書」や、墨の濃淡、にじみ、筆遣いで心情を表現した力作が並ぶ。5日まで。入場無料。

 支部会員の活動成果を披露する場として43回目の開催で、20~80代の27人が昨秋以降に書いた、1~3文字の大字書、現代文体書など27点を展示。ロシアの侵攻を受けるウクライナへ支援の思いを込め、個々の作品の説明文には同国の国旗の黄、青の2色の紙を使った。戦地の人々を憂慮した「分断」「活」などの文字を選んだ作品もある。

 益田市美都町仙道の農業田中律子さん(86)は「いずれもレベルが高い作品ばかりだ」と見入った。

 寺井史明支部長(67)は「心情をストレートに表現した作品がそろった。多くの人に見てほしい」と呼びかけている。開場時間は午前9時~午後6時(最終日は午後4時半まで)。 (中山竜一)