練り製品製造販売の若女食品(江津市渡津町)が、魚肉のすり身を使った串商品「BBQにぎり串」を発売した。コロナ禍で高まる巣ごもり需要やキャンプブームに対応し、バーベキュー気分を手軽に体験してもらおうと開発。焼くだけで簡単に調理でき、全国のスーパーで販売している。
BBQにぎり串は「カニ入り」「ホタテ入り」「とり入り」の3種類で、いずれも練り製品に使う魚肉のすり身を使用した。カニ入りは、自社製カニカマに境港産ベニズワイガニの身を加え、カニ風味と魚肉の粗挽(あらび)き感を強調。ホタテ入りは、ざく切りにした国産キャベツと北海道産ホタテを入れ、ふんわりとした食感に仕上げた。とり入りは、大山鶏と合わせ魚と鶏肉のうまみがバランス良く調和する。
長さ17センチ、約70グラムの3本入り298円。気温が上昇し、アウトドア向けの需要拡大を見込む春の大型連休に向け、全国各地のスーパーの水産コーナーで販売が広がっている。6月末までに3千万円の売り上げを目指す。
コロナ禍で少人数で食事を楽しむ傾向が強まり、主力の鍋用やおでん用の製品販売が好調なのを踏まえ、住田真一社長(42)は「練り製品は気温が高くなる春から秋口に売れにくい傾向で、需要を掘り起こす商品に育てたい」と話した。(村上栄太郎)