海外での上映や舞台あいさつを前に、思いを語る三島鉄兵さん(左)と四戸俊成さん=松江市末次町、松江市役所
海外での上映や舞台あいさつを前に、思いを語る三島鉄兵さん(左)と四戸俊成さん=松江市末次町、松江市役所

 出雲を舞台にした映画「神在月のこども」が7月に海外で開かれる国際的な見本市で上映され、関係者が舞台あいさつなどをすることが決まった。原作・コミュニケーション監督の四戸(しのへ)俊成(としなり)さん(41)とロケーション監督・プロデューサーの三島鉄兵さん(42)=松江市出身=が15日、松江市役所を訪れ、上定昭仁市長に報告した。

 国際的な見本市は7月14~17日に仏パリで開催される「Japan Expo」。2019年に映画の製作を発表した場でもある。四戸さんによると、世界から約25万人が集まるイベント。初日に約3千人が入る会場のスクリーンで海外初上映し、舞台あいさつをする。

 7月1~4日には米ロサンゼルスで開かれる「Anime Expo」でも映画の一部の上映とトークショーを披露する。

 このほか、神在月には映画の舞台となった場所に原画などを展示する構想を伝えた。

 三島さんは「2人から始まって作り上げたものが世界に届いた。感謝したい」と手応えを話した。見本市で登壇する四戸さんは「アニメで終わるだけでなく、原風景を訪ねて味わえる作品にした。世界の人に足を運んでもらえるように、原風景の魅力を伝えたい」と意気込んだ。

 映画は21年10月に公開され、全国の約200館で上映した。22年2月にはネットフリックスで全世界に配信され、初週に161万人が視聴し、世界8位を記録した。 (片山皓平)