「双子の兄のカズがいたから、今日までプロサッカー選手としてプレーできた」。2016年10月、J1サンフレッチェ広島の森崎浩司(41)は、17年間のプロ生活の引退セレモニーで、こみ上げる涙をぬぐった。

 過度な練習から慢性疲労になる「オーバートレーニング症候群」に苦しみ、休養と復帰を繰り返した。精神的に追い込まれ、うつ状態だった、と今では振り返る。

 チームメートでもある兄和幸も同様...