浜田市弥栄町の住民有志が、加害鳥獣として捕獲したイノシシの肉を使った「猪まんじゅう」を開発した。5月から月1回、町内の朝市で販売すると、特有の硬さや臭みがないと好評。田畑を荒らす害獣対策を兼ねて、新たな特産品化を目指している。
(中村成美)
住民団体「弥栄のみらい創造会議」(石橋正夫会長)の女性4人が開発。町内の業者が狩猟、加工した肉を、刻んだニンジン、タケノコ、シイタケなどの野菜と混ぜ合わせ、地元産みそで2時間煮込んだ肉あんを、甘みのある皮で包む。みそやショウガと煮込むことで、イノシシ特有の硬さや臭みがほとんど消える。
団体が月1回開く朝市「や市」で1パック(2個入り)300円で販売。1日の作業で作れるのは約30パックで、今後は購入者の反応を見ながらレシピを固め、作り手を増やしたい考えだ。季節ごとに具材を変えることも計画する。
市によると市内では昨年1262頭を捕獲した。畑への侵入など被害相談数は年々増えているという。団体の山崎トシエさん(72)は「肉は軟らかく、タケノコがシャキシャキと歯ごたえが楽しいまんじゅうに仕上がった。ぜひ食べてほしい」と話す。
や市は、毎月第3日曜午前9時から、弥栄会館(浜田市弥栄町長安本郷)で開かれる。次回は7月17日。










