▼「選挙の常識覆した」
勝因については、後援会の入会ハガキも作らなかったため票読みもしておらず、「いまだに誰が支持してくださったのかわからない」とのこと。ただ、SNSでの励ましの言葉の数々が力になったのは事実で、「同じ子育て世代の皆さんに共感されたことに加え、自分の足だけで活動する姿勢が支持されたのかもしれない」と分析する。
当選を果たした今、議員になって意識するのは、若い世代への徹底した情報公開。政治に関心のない人々の所にも積極的に足を運び、対話する機会を作っていくという。
結局、中村さんの選挙活動費は供託金も含めて70万円。ほぼ、ポスター制作代と家賃代のみだった。「従来のやり方じゃなくてもこうして結果が残せたことで、選挙の常識が覆せた。今後、熱意ある若い人たちも政治家を目指しやすくなったと思う。選んでもらった恩を忘れず、市民に身近な議員として頑張っていきたい」と力を込める。
今回も定数7超となるなど、県内でも屈指のハードルの高さを誇る松江市議選を勝ち抜いた中村さん。今後も前例にとらわれない発想と行動力で、市政に切り込んでいくことを期待したい。