取り組むプロジェクトを発表する高校生たち=松江市東本町5丁目、島根電工
取り組むプロジェクトを発表する高校生たち=松江市東本町5丁目、島根電工

 島根県内の高校生が地域課題の解決に挑む「しまね未来共創チャレンジ」のプロジェクト発表会が24日、松江市内であった。参加した15チームが、海岸の漂着ごみを活用したアート制作、女子サッカー部の創設による生徒確保といった高校生らしい柔軟なアイデアを披露した。

 プロジェクトは高校生1~4人のチームで計画を練り、発表会は15チームの計29人が参加した。

 隠岐島前の同級生4人のチームは、隠岐諸島で多く見られる海外からの漂着ごみに着目。回収したごみを中高生と一緒にアート作品にして、島を行き交う船に装飾するプロジェクトを立案した。1年の小田花さん(16)は「島のごみ問題に関心を持ってもらい、隠岐の魅力化に挑んでいく」と訴えた。

 石見智翠館2年の大野陽夢さん(17)は、県内に数少ない女子サッカー部の設立を提案した。サッカー好きの女子生徒の県外流出を防ぐことができるとし「地方だからといって夢や目標を諦めることはあってはならない」と強調した。

 発表した15チームが支援対象に決まり、1チーム当たり最大10万円の活動支援金が贈られる。

 教育魅力化による地方創生に取り組む一般財団法人「地域・教育魅力化プラットフォーム」と、TSKグループの基金・さんいん未来縁人(みらいえんじん)の主催で、県内の企業や団体が協賛。12月に活動の成果発表会を開く。 (清山遼太)