18年ぶりの夏の甲子園出場を決めた浜田高校野球部の歴史をたどる展示会が、浜田市殿町の日本海信用金庫本店の1階ロビーで開かれている。かつて甲子園に出場した同部OBの職員らが、後輩たちの活躍を願って企画。春夏通算15回の出場を誇り、プロ野球選手を何人も輩出した名門の軌跡を、貴重な写真やユニホームなど40点で紹介し、機運を盛り上げている。31日まで。
「浜高野球部甲子園への歩み」と題した展示は、初めて甲子園に出場した1951年から、2004年までの大会の記念写真が並び、プロ野球の近鉄や楽天などで監督を務めた梨田昌孝さん、西武などで活躍し日本代表「侍ジャパン」のコーチを務める清水雅治さん、ソフトバンクの和田毅投手など、そうそうたるメンバーの当時の面影を伝える。
「HAMAKO」と書かれたユニホームやグラウンドコートのほか、2月に79歳で亡くなった総監督・郭世香さんが築き上げ、技術だけでなく人間力も磨く「浜高野球」の歴史を紹介するパネルも掲げた。
いずれも同校出身で、本店営業部の藤田孝行部長(59)と河野洋介さん(36)が企画。甲子園出場決定を受けすぐに準備し、展示品は主に郭さんの家族から提供を受けた。
河野さんは04年夏の甲子園に二塁手として出場。待ちわびた母校の吉報に「明るいニュースを、展示を通じて、皆さんと共有したかった」と話し、13日に初戦を迎える後輩たちに対し「甲子園は誰でも立てる舞台ではない。思い切ってプレーしてほしい」とエールを送った。
開場は午前9時から午後3時まで。土日、祝日は休み。
(宮廻裕樹)