本日の18面を見ていただけるだろうか。山陰中央新報創刊140周年の広告、それは私が写真を撮り、文章を書いたものである。まさか、自分が手がけた広告と文章が一緒になるとは思いも寄らなかった。これは本当に偶然だ。
新聞配達員にスポットライトを当ててほしいという依頼があった。配達員が高齢化してリタイアし、その後のなり手がいない。これは山陰だけではなく全国の地方紙が抱える問題となっている。
配達員は、新聞がたまっていないか、電気のつけっぱなしはないか、など日々の異変をチェックしている。新聞配達しか他者との継続的な接点がないような民家を多く見た。配達員の不在によって、新聞が届かないだけでなく目が行き届かなくなることも地域にとって損失である。
広告の仕事でもありながら、社会課題でもある。私はこういう仕事が好きだ。
島根県内をぐるぐると回っては、新聞配達、新聞に関わる人に取材をして文章を書く。「朝何時に起きて夜何時に寝るか?」「どうして新聞配達を始めたのか?」「気を配っていることは?」などと聞き、1枚の原稿を仕上げていく。取材の後は、...