ステップアップツアー第9戦「山陰ご縁むす美レディース」(日本女子プロゴルフ協会主催、山陰中央新報社共催)最終日は26日、鳥取県伯耆町丸山の大山平原ゴルフクラブ(6513ヤード、パー72)で決勝ラウンドがあり、首位でスタートした川崎春花(フリー)が6アンダーの66で回り、通算12アンダーの204でステップアップツアー初優勝を果たした。4打差の2位に井上りこ(エンバイロメント・プロダクト・カンパニー)が入った。
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予選を終えて2位に1打差の首位に立った川崎は、決勝ラウンドで6バーディー、ノーボギーとスコアを伸ばし差を広げた。井上はパットが安定し、終盤の連続バーディーで単独2位になった。
首位と5打差の3位には、森岡紋加(葛城GC)、アマチュアの久世夏乃香、東風花(フリー)、西山ゆかり(同)の4人が並んだ。レギュラーツアー通算13勝の成田美寿々(フリー)は通算3アンダーの9位タイだった。
決勝ラウンドは、2日間の予選ラウンドで通算3オーバーの50位タイまでに入った60人が出場した。27日は同会場でプロアマ大会がある。
大会を振り返る特別番組が、9月11日午後4時から同4時54分まで、BSS山陰放送で放送される予定。
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【評】2位に1打差の首位で臨んだ決勝ラウンドを66で回った川崎春花が、4打差まで広げて頂点に立った。
川崎は、序盤からショットが安定し、アウトスタートの1番(パー5)、2番(パー4)で連続バーディーを奪って好発進。その後も四つのバーディーを決め、スコアを伸ばすアマチュアの久世夏乃香らの追い上げを許さなかった。
井上りこは、パットが安定し、終盤の16番(パー4)、17番(パー3)で連続バーディーを奪い、単独2位に浮上した。
森岡紋加、久世、東風花、西山ゆかりの4人が通算7アンダーで並び、3位になった。
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最終18番(パー4)でパーパットを沈めると、笑顔で体いっぱいに喜びを表した。ルーキーの川崎春花が最終日を66で回り、通算12アンダーでステップアップツアー初優勝。ボギーは予選ラウンドでわずか二つと、19歳とは思えない落ち着いたゴルフを見せ、2位に4打差をつける会心の勝利を収めた。
「攻める」ことを重視して臨んだ今大会。2位に1打差の首位でスタートした最終日は、1番(パー5)でいきなりバーディー。今季は最初のホールでバーディーを奪っても、その後のミスでリズムを崩すこともあったというが、2番(パー4)でも攻めた。
残り140ヤードの2打目を8番アイアンでピンまで2メートルの位置につけ、2連続バーディーを奪った。「バーディーが二つ取れたので、3番からも攻める気持ちを貫けた」と振り返るように、その後は最終日最終組のプレッシャーを感じさせないプレーで6番(パー5)、7番(パー3)も連続バーディーを奪い、後続との差を広げた。
自身がポイントに挙げた15番(パー4)では2打目をグリーン奥のバンカーに入れたが、動じずにリカバリーしてパーセーブ。最終的には2日目から六つスコアを伸ばし、危なげなくプロ初勝利を挙げた。
将来が有望視される選手がひしめく2021年度のプロテスト合格組で、今季4人目のステップアップツアー優勝者となり、「複数回優勝し、レギュラーツアーでも上位にいけるように頑張りたい」と夢を膨らませた。 (三浦純一)