出雲市今市町の出雲科学館は開館20周年を迎えた。地元の小中学生を除けば、科学館に来館したことがある人は少ないのではないか。科学館は出雲市が運営し、山陰では唯一の理科や科学を学ぶ本格的な施設。地元はもちろん、市外の人も来館して備え付けの遊具を使うことができる。子どもや親子で遊びながら学んでいる様子を写真で紹介する。(出雲総局報道部・佐野翔一)
【関連記事①】出雲科学館開館20年 学びと交流の拠点(上) 成果 小中学生の学ぶ意欲育む
【関連記事②】出雲科学館開館20年 学びと交流の拠点(下) 課題 大人の関心高め利用増を

平日は私立を含む出雲市内のすべての小学3年~中学3年の児童・生徒が授業を受けに訪れるが、休日は親子でイベントや展示装置を体験して科学に親しむことができる。

科学館では企画展を開催するほか、休日は事前申し込みが必要な科学実験やものづくり教室なども開催している。市外からの参加もできる。
一般の人が来館し、自由に使えるコーナーの展示体験プラザでは、手で触れたり動かしたりして科学の基本原理や楽しさを体感することができる。

光の反射について考える凹凸の鏡や音の高さと波の様子を見て比べられる装置など37個の体験装置(新型コロナウイルス感染対策のため一部使えない装置あり)がある。「こうすればよかったんだ」と子どもたちが工夫して遊ぶ姿が見られた。

動滑車、定滑車を使った力を比べる装置を体験した兵庫県明石市荷山町の小学2年生、小林かれんさん(7)は「なぜ重さが違うのか不思議」と疑問を浮かべ、目を輝かせた。

家族4人で訪れた松江市砂子町の主婦山本友理さん(39)は「これだけの規模で遊べるのはありがたい。子どもたちの日常生活の疑問が科学とつながって興味を持ってくれたらうれしい」と話した。