松江東高校(松江市西川津町)の生徒が同校を会場に2日、保護された犬、猫の譲渡会を開いた。来場者は、市内の保護活動団体や保健所から持ち込まれた21匹の犬猫とじかに触れ合い、引き取りへ向けて7件の相談話が持ち上がった。 (高見維吹)
企画したのは2年の吉岡遼我さん(17)。中学生の時に受けた授業をきっかけに、動物の殺処分問題に関心を持ったという。
吉岡さんは譲渡会を通じて保護活動を知ってもらおうと、産官学の各分野で連携して学生の事業を支援する「キラボシプロジェクト」に応募。今年7月にアイデアが採用された。譲渡会を定期的に開く動物保護団体PONT(松江市大野町、壇澪蘭代表)に協力を求め、実現させた。
会場の剣道場には、飼い主に捨てられた犬や保護された後に健康状態をチェックされた野良猫など、生後1歳以下を中心に犬5匹、猫16匹がそれぞれのケージで未来の家族を待った。
高校生や家族連れ、カップルなど310人が来場。ケージから出した犬猫を直接抱っこしたり、なでたりして静かで人懐っこい子犬、子猫のかわいさに心引かれた。めい、おいとともに猫を見ていた、出雲市里方町の主婦、石飛友香さん(28)は「すごくいい活動だと思う」と話した。
島根県薬事衛生課の資料によると、2020年度は112匹の犬猫が殺処分されたという。吉岡さんは「無責任な行動を取る飼い主が減るよう、これからも活動を続けたい」と語り、殺処分がなくなるよう望んだ。













