浜田市立金城中学校の生徒8人が20日、同市金城町七条のふれあいジムかなぎで国内トップバレエ団のダンサーたちと共にステージに立ち「くるみ割り人形」の子役を演じた。芸術鑑賞の機会が少ない地方の学校に一流の芸術団体を派遣する国の事業を活用。夢の舞台でリボンやフリルが付いた衣装で華やかに舞った。 (中村成美)
バレエ団は世界で活躍する国内トップダンサーが約30年前に立ち上げた「バレエシャンブルウエスト」。国の派遣事業を活用し、8月には全校生徒約100人が、4人のダンサーからバレエの基本動作や物語のあらすじを教わった。
バレエ団からの事前の提案で、この日の舞台に上がったのは、子どもダンサー役に名乗りを上げた3年生の女子生徒たち。
開演30分前、リハーサルに合流し、衣装に着替えた後、頭上から腕を振り下ろしながら前かがみするお辞儀の動作「レヴェランス」などバレエ特有の振り付けをダンサーから教わり、何度も繰り返し、本番に臨んだ。
ステージはダンサー、裏方ら約60人が特設。全校生徒が鑑賞する約50分間の舞台の冒頭、幕が上がると、パーティーに参加する子役などとして登場し、輪になってクリスマスツリーの前で踊るなど、生き生きと演じた。カーテンコールではレヴェランスで拍手に応えた。森脇夢叶さん(14)は「衣装がかわいくダンスも分かりやすく教えてもらい楽しく踊れた」と笑顔を見せた。
バレエ団の今村博明代表(71)は「楽しんで踊っているのが伝わってきた」と話し、鑑賞の生徒が喜ぶ様子にも笑顔を見せた。