益田市内田町の勝部薫さん(64)宅で、竹の一種「クロチク」の花が咲いた。開花は120年に1度といわれ、花が咲くと枯れるとされるが勝部さんは「一生に一度、あるかないかのこと。良いものを見られた」と喜ぶ。
玄関前に1~2メートルの高さまで伸びる竹は、25年前に家を建てる際に知り合いから地下茎を譲り受け、植えたもの。1週間前に稲穂のようなものを見つけ、調べると花だと気付いた。その後、地下茎が同じ他の竹も一斉に咲き出したという。
とっとり花回廊(鳥取県南部町)樹木管理課によると、竹の開花周期は不明点が多くクロチクも同様。花回廊にも3鉢があるが、まだ咲いたことはないという。勝部さんは「枯れてしまうかもしれないのは寂しいが、珍しい花に出合えて良かった」と話した。
(藤本ちあき)