コロナ禍で人と人との触れ合いが極端に減ってしまったこの3年間。皆さん、人と触れ合っていますか? 私は膝に乗ってくる猫だけが唯一感じる体温ですがなにか?
今日は聴けば思わず人肌に触れたくなってしまう、甘くて苦いスパイスのような音楽をご紹介します。スワヒリ語で「鳥のように自由な」というアーティスト名を持つベーシスト・ボーカリスト、ミシェル・ンデゲオチェロ。アルバムごとに変幻自在の魅力を発揮するアーティストです。
1999年発売のサードアルバム「ビター」は全編静謐(せいひつ)なソウルに貫かれていて、題名の通り少し苦い。苦さが甘さを際立たせる。聴いているといい意味で胸がザワザワ、おなかがムズムズしてきて、何とも言えない心地いい高揚感に包まれます。
食べてすぐわかる味はつまらない。甘苦さをしみじみ感じられる大人な名盤です。
夕食後のご夫婦のリビングや、彼カノで出かける初ドライブなどに、ほどよいスパイスを振りかけてくれることでしょう。

「ビター」と同じくクレイグ・ストリートがプロデュースしたノラ・ジョーンズ「カム・アウェイ・ウィズ・ミー」、カサンドラ・ウィルソン「ニュー・ムーン・ドーター」も甘苦い名盤です。人肌恋しい秋の夜長にぜひ聴いて大事な人と触れ合ってみてくださいね。
(エフエム山陰パーソナリティ ACHI)
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Sデジ(デジタル版)には、米国のアニタ・ベイカーのアルバム「ラプチュアー」についてつづった投稿も掲載。
→ https://www.sanin-chuo.co.jp/articles/-/291255
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