山陰両県の企業や団体のトップでつくる「山陰リーダーズ・アイ」の講演会が9日、松江市千鳥町のホテル一畑であった。元プロ野球選手で、福岡ソフトバンクホークスで監督を務めた工藤公康さん(59)が会員約70人を前に「選手たちに可能性を見せてあげることが監督の仕事だ」と、自らの経験を交えながら組織づくりや人材育成のポイントを紹介した。
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工藤さんは現役時代、通算224勝を挙げ、14度のリーグ優勝に加え11度の日本一を経験。講演は5度の日本一を成し遂げた福岡ソフトバンクホークス監督時代の経験を中心に展開された。
監督就任直後に置いた1、2、3軍を巡回するコーチについては、1軍で必要とされている選手のタイプや選手の適性などについて情報共有することで、各軍でチームが勝つために必要な指導ができるようになった、とした。
また、オフシーズンの前に育成選手も含めた全選手にそれぞれの課題などを文書にして伝えていた取り組みについては「選手たちの次の行動につながればいいと思った」と理由を説明した。
山陰リーダーズ・アイは2012年5月の山陰中央新報創刊130周年の記念事業として発足。今年4月には、山陰両県の経営者らのインタビュー記事を掲載した特集紙面を発行した。
(小林竜大)