簡易式の炉に木炭を入れて燃やす関係者(右)=松江市学園南1丁目、くにびきメッセ駐車場
簡易式の炉に木炭を入れて燃やす関係者(右)=松江市学園南1丁目、くにびきメッセ駐車場

 【松江】伝統的な製鉄法のたたら製鉄を披露するイベントが24日、松江市学園南1丁目のくにびきメッセ駐車場であった。約30人が見学し、簡易式の炉による製鉄技法を体感した。

 くにびきメッセで開かれた鉄鉱石に関する国際学会に合わせて、有志が企画した。学会には、国内外の大学教員や企業関係者が参加し、学会終了後に約30人が駐車場に集まった。

 たたら製鉄を簡易的に再現できる炉を使用した。高さ1・5メートルで耐熱れんがとコンクリートブロックを用いた構造。東京工業大の永田和宏名誉教授(76)が考案した。

 粘土で造った本格的な炉による操業より短時間で鉄ができる。炉に火入れし、砂鉄と木炭を交互に投入。約5時間半後に炉を壊して〓(金ヘンに母)(けら)を取り出した。

 見学した東北大学の埜上(のがみ)洋教授(58)は「本格的な炉との違いはあるが、たたら製鉄は見るたびに面白い」と話した。

 (青山和佳乃)