重さ約6㌔の隕石。30年前に落ちてきた
重さ約6㌔の隕石。30年前に落ちてきた

 10日はちょうど、松江市美保関町七類の海沿いの民家に隕石(いんせき)が落下してから30年になる。その日に合わせ隕石を展示する民家近くのメテオプラザで、記念イベントがある。施設の無料開放や星空観察会、民家の主人、松本優さん(86)らの講演会があり、宇宙への夢とロマンをかき立てられる一日になりそうだ。

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 隕石は、1992年12月10日午後9時ごろに落下。東京国立科学博物館の研究者らによる調査で、46億年前の太陽系誕生とともに生まれ、今の形になってから6100万年もの間、宇宙空間を漂ったことが判明した。

 大きさは長い部分で約25センチあり、重さは約6キロ。松本さん宅の屋根に落ち、屋根も床も突き破った。屋根裏は現在も突き抜けた箇所に印をつけ、分かるようになっている。新型コロナウイルス禍前は近くの小学生などが見学に訪れ、松本さんは宇宙の神秘や魅力を語ってきた。

 10日のイベントも、松本さんが松江市内などの天文愛好家とともに参加者の前で語り合う。「コロナ禍前と同じように、隕石をきっかけに宇宙に興味を持ってくれる子どもが増えるとうれしい」と話す。問い合わせはメテオプラザ、電話0852(72)3939。

 (井上雅子)