野球小説「バッテリー」などで知られる作家のあさのあつこさん(68)。児童小説から時代小説まで幅広い作品を手がけてきたが、その半生は回り道だらけだったという。効率主義との付き合い方や、作品への思いなど縦横に語ってもらった。

 あっちこちくねくね、穴に落っこちたり、迷ったりしてきた人生です。ずっと物書きになりたかったけど、デビューは37歳になってから。物を書くってものすごいエネルギーがいるんですよ。結婚して3人の子どもを育てるうちに「子育てしてるんだから書けなくて当たり前」と自分に言い訳をして逃げてきました。...