議員インターンシップに参加した思いを話す有野夢叶さん=浜田市竹迫町、山陰中央新報西部本社
議員インターンシップに参加した思いを話す有野夢叶さん=浜田市竹迫町、山陰中央新報西部本社
浜田市議と環境政策について意見交換する有野夢叶さん=浜田市殿町、浜田市役所
浜田市議と環境政策について意見交換する有野夢叶さん=浜田市殿町、浜田市役所
議員インターンシップに参加した思いを話す有野夢叶さん=浜田市竹迫町、山陰中央新報西部本社
浜田市議と環境政策について意見交換する有野夢叶さん=浜田市殿町、浜田市役所

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 島根県立大1年の有野夢叶(ありの・ゆうと)さん(19)は2022年12月、浜田市議会が主催した議員インターンシップ(就業体験)に参加した。議会を傍聴し、環境政策に関して議員との意見交換を通じて市議会の仕組みを学んだ。参加した思いやインターンシップを終えて感じたことを聞いた。 (西部本社・中村成美)

インターンで議会学ぶ 島根県立大1年の有野さん 浜田市議と産業振興議論

 ーなぜインターンシップ(就業体験)に参加したのか。

 愛知県豊田市出身でトヨタ自動車の関連会社に勤める父親の影響で、労働組合の活動や選挙にもともと関心があった。夏休みには友人を誘って国会見学に行き、自動車総連選出の議員秘書らと参議院の役割について意見交換した。活動を知った県立大の教授に議員インターンシップを紹介され、普段見る機会が少ない市議の仕事を知りたいと思って参加した。

 ーインターンシップ(12月5~19日)に参加して感じたことは。

 議会で多数派にならないと自分の意見は通らない。同じ意見を持つ仲間づくりが重要だと気づいた。委員会では市議が市職員に対し、発破をかけるような質問をする場面を見て、強い郷土愛を感じた。

 ー地方の政治や議会をどう思っているか。

 議会が平日にあるため傍聴しづらい。録画番組も視聴時間が長く見る気力が起きづらい。議会の内容を分かりやすく市民に届ける努力がいると思う。

 豊田市はトヨタ自動車を中心に産業経済が発展した。山陰地方も自然が豊富で災害が少ない土地柄をアピールして企業誘致に力を入れるべきではないか。

 ー若者の政治離れや無関心をどう思うか。

 選挙に行かない人は損をしていると思う。国会見学に一緒に行った友達が、議員との意見交換で「応援したくなった」と話していたのが印象深い。若者にとって政治家は近寄りがたい存在なので直接会う機会づくりが必要だと思う。インターンを通じ、自分も打開策を考えたいと思った。

 ▽記者から

 インタビューを通じて、有野さんの政治関心は、政治と市民生活が密接につながっていると気づいているためだと感じた。有野さんのような10代は珍しく、頼もしい存在に映った。春には県知事選や県議選が控える。各候補には若者が未来の生活にわくわくできるような具体的な主張と取り組みを期待したい。