故郷の期待を背に土俵に上がり続けた隠岐の海の現役生活を3回に分けて振り返る。
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「関取になり、幕内、三役にも上がれて、いろんな人に出会えた。本当に悔いはない」。
14日に両国国技館で開かれた引退会見で、隠岐の海は涙を見せることなく現役生活を振り返った。一つ一つの言葉は長くはないが、相撲に注ぎ込んだ思いの強さが感じられた。
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島根県出身者として88年ぶりの新入幕、121年ぶりの関脇昇進-。18年間の現役生活では島根の相撲史に刻まれるであろう数多くの記録を残した。2010年九州場所以降、幕内の地位を守り続け、幕内在位は75場所に及ぶ。
強さを裏付けるのは、...