偽の表示がされたデスクトップの画面(島根県警提供、画像の一部を加工しています)
偽の表示がされたデスクトップの画面(島根県警提供、画像の一部を加工しています)

 山陰両県で1月、パソコン修理名目で電子マネーをだまし取られる特殊詐欺被害が相次いで発生した。デスクトップに偽のセキュリティー警告を表示し、金銭をだまし取る「サポート詐欺」。よくある手口だが、被害が続く恐れがあるとして島根県警が注意を呼びかけている。

 島根県内では、浜田市在住の50代男性と松江市内の70代男性が特殊詐欺に遭った。手口はほぼ同じで、デスクトップ画面にウイルス感染を伝える画面が表示され、男性は「マイクロソフト」や「サポートセンター」を名乗る表示された電話番号に連絡。修理費用が必要などとして、電子マネーをそれぞれ81万円分と30万円分をだまし取られた。

 鳥取県内でも、倉吉市内の70代男性が勤務先の会社で画面が動かなくなり、修理費名目で37万円分をだまし取られた。

 島根県警サイバー犯罪対策課によると、偽の画面を突然表示して警告音を鳴らし、操作ができなくするなど心理的に動揺させて連絡につなげ、金銭をだまし取る手口。

 キーボードの「Alt」と「F4」を同時に押すと表示が消えるといった対処法があるとし、同課の山崎圭次長は「問い合わせ先に連絡する前に、警察に相談するなど落ち着いて対応してほしい」と呼びかける。

 島根県警によると、2022年は県内で同様の手口で9件計230万円分の被害が発生している。
      (古瀬弘治)