住宅地や商業地などの開発を促す区域と、抑制する区域を分ける松江市の「線引き制度」について、上定昭仁市長が廃止方針を固めたことが13日、関係者への取材で分かった。制度導入から半世紀を超え、住宅建設などに制限がある区域で地域衰退が進んでいるため、線引きに代わる新たな土地利用のルールを構築するとみられる。廃止時期は今後検討する考え。14日の市議会全員協議会で表明する。 (片山大輔)
【詳報】松江市長、線引き制度の廃止方針を表明「効果が明らかに認められない」
線引き廃止が問うものー松江市の決断〈上〉 「時代に合わなくなった」 開発需要 実現できず
検証 松浦市政-残された課題(2)賛否二分「線引き制度」 廃止タブー視せず議論を
市内の線引き制度は高度経済成長期の1970年、旧松江市、旧玉湯、旧東出雲両町の一部で設定。開発を抑制する「市街化調整区域」では農地の転用などが制限され、無秩序な市街地の拡大を抑止できた。
一方、市の中心部から外れた周辺部では、調整区域で住宅建設や企業誘致、...