学校教育に新聞を活用する「NIE」の冬季セミナーが25日、出雲市斐川町上庄原の山陰中央新報しんぶん学(まな)聞(ぶん)館であった。教育や新聞関係者31人が対面とオンラインで参加。県内の小中学校、高校の実践校計6校が成果を報告した。
実践4年目の奥出雲町立阿井小の布野浩基教諭(31)は「自ら学び表現する」をテーマに全学年で行った実践を発表。「環境」や「地域」など授業で使う頻度が高い分野別に記事をスクラップし、蓄積した資料を基に教員が学習計画を立て、国語や社会の授業で記事を児童に提示する活用事例を紹介した。
布野教諭は新聞記事の効用を「課題を発見し自分の意見の根拠となる情報を見つけたり、タイムリーで詳しい情報に触れたりできる」と強調し「継続して取り組んだことで興味関心が広がり、事実や自分の考えを文章にする力がついた」と振り返った。
ほかに津和野町立津和野中、大田市立大田西中、県立江津高、吉賀高、津和野高が発表した。
セミナーはNIEに取り組む教員の研究組織「県NIE研究会」主催。NIEや実践校に関する問い合わせは山陰中央新報社NIE担当、電話0852(32)3414。