永井隆の資料を説明する矢田貴史リーダー=松江市西川津町、島根大付属図書館
永井隆の資料を説明する矢田貴史リーダー=松江市西川津町、島根大付属図書館

 【松江】地域にゆかりのある作家や画家の魅力を発信する企画展が松江市西川津町の島根大付属図書館で開かれている。法文学部言語文化学科の学生23人が益田市ゆかりの万葉歌人・柿本人麻呂や長崎で被爆しながらも救護活動に努めた雲南市出身の永井隆博士(1908~51年)など9人の作品や活躍について調査し、文化の豊かさを伝える。10日まで。

 学生は国文学の田中則雄教授や同図書館情報サービスグループの矢田貴史リーダー(42)らの助言を受け、2022年10月から資料を集め、出身地を訪れて調査した。

 企画展は同図書館所蔵の資料20点を展示。このうち学生4人が担当した永井博士について、3枚のパネルで、随筆本や業績を生涯の年表にまとめて紹介した。自分も家族も被爆しながら医療従事者としての使命感を持って、人々への治療を続けたことが分かる。

 矢田リーダーは「学生目線から魅力を伝えている。多くの人に関心を持ってほしい」と話した。

(井上雅子)