大切な家族や友人を奪われた悲しみはなお癒えず、あの日の光景が痛みを伴ってよみがえる。東日本大震災10年の前日となった10日、被災者たちは空き地の目立つ古里や移り住んだ遠方の地で静かに時を過ごした。「笑顔と感謝を忘れずこの地で生きていく」「町に戻り活性化に力を尽くす」。人と人のつながりの大切さをかみしめ、再生を誓った。

 育ての親だ...