【松江】松江市八雲町熊野の熊野大社で13日、豊作を祈る御田植(みたうえ)神事があった。早乙女姿の中学生たちが田植え歌を歌いながら、苗に見立てた松葉を植える伝統の踊りを奉納した。
熊野大社の祭神、スサノオノミコトが、住民に米作りを教えたという言い伝えにちなんだ神事。市立八雲中学校の女子生徒12人が菅笠(すげがさ)をかぶり絣(かすり)の着物に赤たすきをかけた早乙女役として参加した。太鼓や笛に合わせて「秋の実りを植えて待つ」と、はやし方と交互に歌いながら田植えの所作を繰り返した。
昨年に続き参加した同中3年の安達彩柚子(あゆこ)さん(14)は「今年が最後だったので楽しく踊った」とすがすがしい表情で話した。近くに住む森本正継さん(77)は「みんな上手に踊っていた。これからも伝統が続いてほしい」と話した。
(小引久実)