出雲市内には3千人以上が暮らすブラジル人を中心に、ベトナム人や中国人などさまざまな国籍の人々が暮らす。彼らの暮らしや活動を支える日本人の姿もある。外国人と日本人が関わり合い、お互いを知り、町は多様性を形づくる。それぞれのステージで奮闘する人々を紹介する。

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 テーブルにはビナグレッジ(トマトの付け合わせ)やフェイジョン(豆の煮込み料理)、アホス(ニンニク入りご飯)など、ブラジルの定番メニューが並ぶ。焼いたばかりの豚や鶏などジューシーな肉料理も食欲をそそる。

【写真】ブラジル料理ってどんなの? <企画・多様性をつくる>

 ここは出雲市平野町のブラジル料理店「出雲 パリーラ ステーキハウス」。ブラジル南部パラナ州出身のルイス・カルロスさん(55)が腕を振るい、店内は同国出身者を中心ににぎわう。

 母国で警察官として町の治安を守り、...